Winny開発者逮捕の論点2
前回のメモ書きではジェファーソンまで挙げてしまいましたが、要は著作権それ自体についてもパブリックドメインという考え方があり、ネット時代だからこそ再度この思想が意味を持ってきている、という側面も指摘しておきたかったのでした。
※追記:同じ文脈の思想としてレッシグ教授の提唱する「クリエイティブ・コモンズ」があります。今回の事件を機に改めて注目されそうです。(Wiredの特集)
さて、Winny摘発が守ろうとしている保護法益とは、大量に違法コピーとして出回ることになった音楽や映像などの著作権ということでしょうか。しかし、Winnyが普及し、摘発を受けるほどの脅威となった背景には、現在の音楽CD、DVDなどのソフトがあまりに高価であることが挙げられるでしょう(東浩紀氏も高額さについて指摘されてます)。デフレ時代というのに昔より高いCD、安くなってきたとはいえ、それでも通常1枚5000円はするDVD(それでもぼくは月3枚以上CDやDVDを購入していますが!)。おまけに、音楽CDでは中途半端な保護技術を施したCCCDが増えて音質が劣化し、ユーザーの使い勝手が一方的に悪くなっている。ネット時代というのに、本格的に「使える」ネット有料配信サービスはいまだに登場していません(既存のものは使い勝手が今ひとつ・・・)。アップルのiTunesのような有望なものは日本ではなかなかサービスが始まらない。おまけに、著作権法改正により洋楽の輸入CDが規制される可能性さえ出てきました。レコード会社など産業側は、価格を下げる努力、ネットでの利便性に目覚めたユーザーをも惹きつける流通方法について、もっと真剣に検討し取り組んで欲しいものです。
逮捕の妥当性を巡り多くの疑問も指摘される中、当の容疑者氏は容疑を認める供述をしているようです。確信犯ということでしょうか。この点については極東ブログさんが「新しいFreenetの現実から、新しい著作権を歴史に強引に受胎させようとした」と容疑者氏を「賞賛」しつつ興味深い分析をしています。こうした容疑者の考え方はサイバーテロ的手法として批判の対象にもなる部分でしょう。いずれにしても容疑を争わないとすれば略式起訴・罰金で早期終結という展開になる可能性もありそうです。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- デジタルハリウッド大学(2004.12.14)
- CCCD徹底総括(2004.12.01)
- アップル、日本で音楽配信?(2004.11.18)
- やっぱり危ないETC(2004.09.03)
- 会って仰天、出血(2004.07.06)



コメント